能登半島の大地震でお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

この度の能登半島の大震災のおいて、お亡くなりになられた方々、関連死をされた方々、いまだ安否のわからない行方不明の方々、また、被災された方々に対し心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

私はこれまで、国内外を問わず、災害に対して関わって参りました。その中でずっと声を上げておりましたが、やはり それが形になっておりません。特に阪神・淡路大震災、東日本大震災において大きな教訓を受けているはずです。まず、地震や津波など災害が起きた時、火災も起こるなどし、陸路は遮断され、救助、救援のため陸路は完全に使えない。分かり切っていることであります。私が阪神淡路大震災の頃から提案してきたのは被災地外避難です。まず、最初にやるべきことがこれです。被災地域から被災地外への避難。県内外問わず、被災していないところ。ペットも一緒に避難すべきです。被災者は日々の暮らしが制約されることによって精神的苦痛をしいられることになります。ほとんどの方々は高齢者です。毎日 飲んでいる薬、常備薬が必要です。余震が来る度に心臓が止まりそうになります。救援のために自衛隊、消防、警察、ボランティア団体が現地へ無理やり入ろうとするが、道が通れず、彼らも非常に苦労している。

ニュースで聞こえてくるのは「物資は拠点には届いている。しかし、孤立している集落には全く届いていない」という状況。そのまま届けられず、消費期限が切れてせっかくの善意が 無駄になってしまう…。物資を被災地に届けるのでなく、災害が起きたら、まず被災者を被災地域外に移動させるシステムを構築しておくべき。移動ができたら、現地に入る救援者も行方不明者、取り残されている方々の救出1本に全力を注ぐことができる。陸が使えないので、残りは海と空がある。

阪神・淡路大震災のときは、ほとんどの方が火災で亡くなった。それは消防車が現地に入れなかったから。政府は民間のヘリコプターを借り上げ、県外避難をさせるべきです。それは、地震が起きた瞬間からの行動です。県外の宿泊施設、自治体は 平時より協定を結んで 有事の際にはこれを借り上げるという決めごと、システムができていないこと事態が政治の怠慢である。平時より政府、または全国知事会、全国市長会などを通じて、しっかりとしたシステムを構築すべきだ。

地震によって5歳の男の子がやけどをした。病院は受け入れない。救急車は来ない。震災が起きた場合、救急車はこないと思った方がよい。では、救護はどこから来るのか。他県からでもヘリコプターによる救出が大事である。これが本来の救急救命である。子供は国の宝である。少子化に困っていると言いつつ、一人の子供の命も救えないのは先進国にあって反省すべきことではないか。

政府、または、専門家と言われている方々がどれほど本気で「どうすれば今後一人の命も失わずに済むか」ということを考えてきたか。せっかく地震・津波に救われた命も「震災だから」と言って救われなかった、という言い訳はできない。なぜならそれだけ、日本は多くの知識と経験を得てきているはずだから。

芸能界から、一般国民の皆さんから大事な寄付行為があった。この寄付金はどこにいくのか。どのように使われるのか。有効に使われたのか。詳細はわからない。

私は今、行動に起こすかどうか 苦慮している。

杉 良太郎